【一人でもできる】サーキット走行前の準備と点検

サーキット走行前の準備や点検は、車のメカの知識に自信がない人でも、点検箇所さえしっかり押さえておけば、一人でもできます。実際、レースに出るなど、本格的に走っている人でなければ、一人でサーキットに来ている人がほとんどです。
ここでは、一人でもできるように準備事項や点検項目をまとめました。点検は、サーキットに行く前に行ったほうがよいものと、当日に点検すればよいものに分けています(交換パーツ等があり、自分で作業ができる人は、すべて当日に行えばOKです)。
点検を怠ると、重大なトラブルやクラッシュにつながるリスクもあるため、しっかりと準備、点検を行い、安心してサーキット走行を楽しみましょう!
走行前日までの事前点検
タイヤの溝のチェック
溝が十分残っているかチェックします。溝が少ないタイヤは、グリップが低下していますので、交換するようにしましょう。また、サーキット走行はタイヤの消耗が激しいので、走行後にも溝をチェックし、次の走行に向けて溝が残っているか確認しましょう。

ブレーキローターとパッド確認
ブレーキパッドの残量を確認しましょう。目安としては、パッドの厚さがバックプレートの厚さより薄ければ交換です。また、ローターはクラックが入っていないか確認します。ブレーキパッドの確認は、タイヤを外さないと見えないこともありますので少し手間がかかりますが、自信がなければメンテナンスショップに依頼するなど、事前にしっかりとチェックしておきましょう。

油脂類の残量と汚れの確認
エンジンオイル、クーラント、ブレーキフルードが適量入っているか確認します。また、エンジンオイルは、粘度がしっかりとしているか手で触って確認しましょう(走行直後は熱いので触るのはNGです!)。
走行当日の事前準備
荷物を下ろす
車内の荷物はすべて下ろし、ゴミ等は捨てておきましょう。サーキット走行では前後左右に大きなGがかかるので、余計な物があると車内で暴れてしまい、最悪の場合、それらがガラスを割ってしまう可能性もゼロではありません。また、余計なものが動くと、ドライビングに集中できず、コースアウトやクラッシュを招きかねません。携帯のケーブル類なども動くと気になってしまうので、外しておきましょう。
灯火類のテーピング
万が一のクラッシュ時に、ヘッドライトカバーやレンズ類の破片が飛散しないよう、ビニールテープ等でテーピングしておきましょう。

走行当日の事前点検
油脂類のキャップの増し締め
エンジンオイルのレベルゲージは奥まで差し込まれているか、エンジンオイルのフィラーキャップ、クーラントやブレーキフルードのキャップはしっかり閉まっているか確認します。緩んでいると走行時にオイル等が漏れてしまい、最悪の場合はエンジンの大きなトラブルに繋がりますので、しっかりチェックしましょう。

ホイールナットの増し締め
サーキット走行では車に大きな負荷がかかりますので、ホイールナットが緩んでしまうこともあります。走行中にホイールナットが緩んでタイヤが外れてしまうと大変なことになりますので、十字レンチでしっかりと締め付けたあと、トルクレンチで規定トルクまで締めましょう。

タイヤの空気圧の調整
サーキット走行でタイヤが温まると空気圧が上がります。タイヤが温まった状態(温間)で自分の好みの空気圧にするために、その上昇分を見越して事前にエアゲージで空気圧を調整します。例えば、温間時で2.0kPaを狙い、走行で0.2kPa温まると想定するなら、走行前(冷間)は1.8kPaに調整します。
なお、一般的なエアゲージは空気圧を抜くだけの調整しかできないので(エアを準備できる人は別ですが)、ガソリンスタンド等で事前に空気を入れておくといいですね。
走行前の準備や点検は、サーキット走行を安全に楽しむために大切なので、忘れずに必ず行いましょう!