レーシングチームのマネージャーのお仕事とは?
先日の富士でチームマネージャーさんのお手伝いをした私。これまで個人でレースをしていたので、マネージャーさんがどんなことをしているかまったく分かりませんでしたが、やってみてすごく大変な仕事だと実感しました。自分がお手伝いしたのはほんの一部だけでしたが、チームマネージャーの仕事は本当に多岐に渡るようなので、実際どんな仕事があるのか調べてみました。
チームマネージャーというと、ポールを取ったドライバーに寄り添い、ヘルメットやHANSを持って歩いている姿のイメージがありますが(自分のイメージですけど…)、実際はサーキットの表舞台よりも裏方の仕事、もっと言うとレース前の事前準備の仕事のほうが多いみたいです。
- レース参加に伴う申請書類等の準備(参加申請書やドライバーやメカニックが加入する保険の手配など)
- チームのホテルの手配
- チームの移動手段の手配
- レース時の昼食、夕食の手配
- レース時の取材スケジュール調整
- レース時の物品等の準備と積み込み
- レース後のウエアのクリーニング
チームがレースに集中できるよう、レース前後の諸手配を一手に引き受ける重要な仕事です。個人的には、ホテルの手配が結構大変かと思います。レーススケジュールが発表されると、「ホテル確保戦争」が始まります。私も86レースに出ていた頃、スケジュールが発表される日に仕事が終わったらすぐホテルを確保しました。しかし、間違えてダブルの部屋を取ったので一度キャンセルしたら、さっきまであったシングルはすでになくなっていました。じゃ、もう一度ダブルに取りなおそうかと思ったら、ダブルもすでに取られていました。(この間、わずか5分)。ちなみに、マネージャーさんによりますが、仲のいいマネージャーがいればチーム間で融通しあうこともあるそうです。
そして、レース時にはもっと色々な仕事があります。
- ピット、テントの設営
- 大会受付(ドライバーのライセンスや免許書等の提出)
- ドライバーの装備品チェック(装備品の検査のために、すべての装備品を持って事務局に行く)
- 監督、エンジニア、ドライバーの各ミーティングの時間管理
- レース事務局からの公式通知(フリー走行、予選結果等)を事務局に取りに行き、スタッフに配布
- チームスタッフの昼食準備
- スポンサーなどのお客さんの送迎
- ピットウォークの会場セッティングとグッズの配布
- ドライバー交代時のケア(ドリンク、タオルなどを渡す)
- レース後の後片付け
ひょっとすると、チームの中ではマネージャーが一番忙しいんじゃないか!?と思うほど、分刻みでサーキット中を駆け回って仕事をされています。まさに体力勝負の仕事です。ちなみに、マネージャーの人数はチーム規模によるようですが、1~2人のようです(正直、1人でこれを回すのはかなりしんどいかと…)。
レーシングチームは、監督、ドライバー、エンジニア、メカニックを始め、それぞれがプロの集まりです。そのチームが円滑にレースを戦えるよう環境を整える、まさに縁の下の力持ちの仕事がチームマネージャーの仕事です。個人でレースをやっていると、これらのことはほとんどドライバー本人がやることなので、本当にマネージャーさんの存在のありがたみを感じます。